戸隠の歴史

周りを囲むの急峻な山容と、裾野を潤す豊かな水が、
古くから農耕民に仰がれ、水をつかさどる神「九頭龍」が
棲む所とあがめられていた戸隠山。

鎌倉時代の仏書「阿娑縛抄(あさばしょう)」には、
849年、戸隠山を開山した行者・学問が窟の中で祈念し
九頭一尾の龍が現れたことが記されています。
その後は、多くの修験者が入り、
信仰と修験者のメッカとして栄えた神域・戸隠。
その名残は今も、戸隠古道や戸隠神社、宿坊にみられ、
毎年全国から講仲間が大勢この地を訪れ、
代々継がれてきた御神楽、祭りの数々が献奏されています。

築二八〇年の主屋

主屋(客殿)は江戸時代中期の一七四五年(延享二年)に建立。
歴史の変遷を物語る古い建造物として
国の重要伝統的建造物に指定されています。
六部屋に仕切られるようになっており中央奥側の部屋は
神仏混合時代には護摩焚きの場所でした。
その名残で天井は煤で黒くなっていて蟇股彫刻の中には
仏教時代ならではの梵字も彫られており
梁には卍の彫刻もご覧いただけます。

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